最新ダイヤ改正  平成25年 08月19日

 
この展示室では、養老鉄道養老線についての企画展示はもちろんのこと、養老鉄道以外の鉄道についても様々な特別企画展示を開催していきたいと考えております。
特別企画の内容は随時更新していきますので、お見逃しのないように。
なお、特別企画展示の内容に対するご意見・ご要望・ご質問等がございましたら駅長までご連絡下さい。 

美濃本郷STATION 特別企画展示 Vol.22

リラックマ10周年・103系みどりの山手線50周年

「みどりのリラックマ・山手線」がぐるっと走る
                         
 平成25年8月2日〜16日の2週間限定で、「みどりのリラックマ山手線」が走りました。これは、10周年を迎えたリラックマが、103系電車登場50周年を記念して緑色の特別仕様にラッピングされていた「みどりの山手線ラッピングトレイン」をジャックしたもの。
たった一編成だけのこの車両は、山手線がまだみどりいろの103系だった頃にあった戸袋窓をイメージしてデザインされました。また、車内広告・ドア上モニターの動画も全てリラックマ!リラックマ以外にもコリラックマ、キイロイトリバージョンがあり、車両によって違う雰囲気が楽しめるようになっていました。さらに10号車は、リラックマ10周年を記念して特別デザインにするこだわりよう。リラックマワールド満載のみどりの山手線に乗ろう、撮ろうと多くの利用者の注目を浴びた「みどりのリラックマ山手線」。駅長のリラックマ捕獲劇をドキュメンタリーで特集します。
1.「みどりのリラックマ山手線」の運用を予測する
 さて、山手線では東京総合車両センターの山手線用E231系500番台の11両編成が使用され、これが52編成(501F〜552F)所属している。このうちリラックマ編成になっていたのはトウ545F の1本のみ。一日中回り続ける運用が多い中、朝ラッシュのみの運用、夕ラッシュのみの運用、場合によっては検査で全く動かない日もある。したがって特定の編成の運用は「その日になって目撃しないと分からない」といっても過言ではない。さらに、山手線の車両は他区間への運用がないばかりか、内回り・外回りで一方向にしか走らないため、折り返しはなく撮影地も内・外で1/2に限定され。また編成も運用番号の順序通りに運用されるわけではなく、ひとたび車庫のある大崎へ戻ればもうどの列車にでも充当できてしまうため、日替わりで運用順序が定まらない。こんな状況下でリラックマ編成を捕まえるのは容易ではなさそうだ。

 さて、駅長が上京したのは8月13日の午後。少しでも情報を集めておこうと朝の運用を調査、すると運が悪いことに朝ラッシュのみ走って大崎10:31着で入庫してしまう73G運用(外回り・・・山手線では奇数が外回り・偶数が内回り運用の番号になる)に入っていることが判明。さて、困った・・・545編成は車庫から出てくるのだろうか。そこで過去10日間ほどの運用実績を1つずつつきあわせていったところ、73G運用に入った場合、15時43分に大崎を出庫して内回り夕ラッシュ運用の32Gに充当される日が最も多く、次いで15時22分出庫の内回り30Gへの充当実績も希にあることも分かった。もちろん出庫しない日も普通にあるので確約はどこにもないのだが、ここはテツのカン。念のため30Gに間に合うように15時過ぎに大崎へ向かい、車庫からの出庫線を撮れるホーム端に陣取る。さて、リラックマは出庫してくるのだろうか・・・と、大崎に到着して3分。「あれ、リラックマ?」待つことなく30G でリラックマ545編成があっけなく出庫してきてしまった。
長居を覚悟していただけに「!!!」。予感的中ですね、情報収集と実績分析とカンは大切です。
     
■大崎駅へ出庫・30G−545Fみどりのリラックマ 
運用予想の読み候補の1つであった30G運用で昼寝を終了して出庫。分析とカンが頼りのクマ捕獲はビンゴ。さあ内回りだ!


■大崎始発1530Gを仕立てる 
大崎駅始終着列車、専用の2番ホームへ据え付けられたリラックマ電車。103系時代の戸袋を模した窓からクマがのぞき込む。
■みどりのリラックマ 夕ラッシュに向けて発車待ち 
ホームに停車したリラックマ電車はエンド交換をして、折り返し内回り1530Gとして発車準備を行う。単なる「山手線」表示が珍しい。


■ホームではカメラ・カメラ・カメラ 
扉扱いまでの間、ホームではリラックマの登場に皆がカメラや携帯を出して撮影。中にはリラックマの人形を出して撮影する人も・・・


2.30Gを撮る・乗る・追いかける
 出庫を撮影後、感動している間もなく、このリラックマ編成のホーム据え付けスナップを撮影。始発列車のため先行する電車がまだ2本あるため、まずは2本前の内回りに乗ってリラックマに2本先行。新橋で下車してホーム端で続行でやって来たリラックマを撮影。今度は撮影直後にダッシュしてリラックマに乗車、新橋→神田まで移動する。車内はリラックマ一色だ。神田で下車したのには訳がある。感がいい方はお気づきでしょうが、そうです。山手線の内側を短絡ルートで走る中央線でショートカットしてリラックマに再度先行を試みるのです。神田から中央快速線に乗って新宿へ。新宿駅では良い構図が得られないので山手内回りで代々木駅へ。ここで再度リラックマを待ち受ける。数本後、やって来ましたリラックマ、入線シーンを撮影後、またダッシュでリラックマに2回目の乗車。今度は車内のスナップをゆっくり撮影しながら上野まで半周乗車。上野でリラックマを見送り、所用のため東京駅へ。しばし時間をおいて再び東京駅、時刻は17時半頃。先ほど上野で下車したリラックマがそろそろ一周してくる頃。1駅戻って有楽町駅のホーム端へ陣取る。ちょうど夕暮れ時で、都会のビル街の中を走る夕方の絵が撮れそうだ。数本の内回りを見送ると、今日4回目のリラックマを撮影。露出が厳しいが夕暮れ時の雰囲気は出そうだ。撮影後にまたまたリラックマに乗車しこれでこの日の撮影はひとまず終了である。
■30G−内回り1530G @新橋駅
大崎駅を発車する前に先行電車で新橋駅に先回り。直線を走って新橋駅のホームに滑り込んでくるリラックマ電車を捕獲。

■1530Gに神田まで乗車して先回り
新橋で撮影後はダッシュして乗車。神田で下車して中央快速線でショートカットして先回り。神田で下車後に見送ったリラックマです。
■30G−内回り1530G @代々木駅
中央快速線で先回りして代々木駅で待ち伏せ。新宿駅から身をくねらせてカーブをすり抜けてきたリラックマを2発目、捕獲。

30G−内回り1730G @有楽町駅
さらに内回りを1周後、夕暮れの都会のビル群を抜けて走ってくるリラックマを捕獲。雰囲気がイイ、3発目。
3.8月15日の運用予測
 さて8月14日、この日は所用にて北関東に滞在。しかし翌15日には再び東京を通って岐阜へ帰るため、その際にリラックマに遭遇できれば・・・と、情報収集。8月14日も昼間は昼寝の運用で、どうやら動いていない。しかし、昨日と大きく違う点が1つある。それは、池袋の電留線で休んでいる点である。つまり、車庫のある大崎へ戻らない=夕方、必ず池袋始発の夕ラッシュ運用に入ることが確約されるのである。やはり予想通り、池袋16:33出庫の66G運用で夕ラッシュ運用に入ってくれた。それもこの66G、山手線を7周半した後、日付が変わった0時31分に大崎ではなく品川で運用を終えるのである。それがどうした・・・とお思いの方があるかも知れないが・・・。そうです、今夜も車庫のある大崎ではなく品川停泊である、つまり明けて8月15日の朝は品川→田町電車区で停泊→田町出庫のパターンが濃厚、ということである。これで15日朝の運用予測はかなり絞られた。朝、田町から出庫して運用入りするのは71G,73G,75Gの外回り3運用のみ。前日が66Gの場合の、翌朝この3運用への充当実績を調べたところ、かなりの確立で75Gへ流れることも分かった。明日の朝は75G狙いで、仮に外れても田町出庫はこの外回り3運用しかないため、全て外回りのため撮影地は安心して選定できる。内・外が分からなければ、背後から走ってきて「あ−」ってことになりかねませんからね。
■運用の分析と予想「おつかれさまです」
足で稼いで運用を予想する。テツの醍醐味でもあるこの作業。連日の充当編成の分析により、次の出庫を予想して撮影に出向く。

■実際に乗車することが一番の信用情報
結局のところ、一番信用できるのは自分で乗車or目撃するかにより充当ダイヤをつかむこと。そしてその後の運用を予想する。

4.そして75Gでやってくるのか
 こうして迎えた8月15日の朝、少し早めに北関東を出て高崎線で上野に着いたのが8時前。狙いを定めた75Gは田端を6時30分に発車、外回りを3周ちょっと走って大崎に9時50分に到着して入庫する運用。75G充当なら、また今日も昼間は動かない朝ラッシュ限定運用だ。上野8時前だから75Gはまだ大崎まで2周するはずだ。
 今朝最初に陣取ったのが本命撮影地の御徒町。ここはカーブしてくる外回りをきれいに撮れる。さすがは朝ラッシュの山手線、2分おき位にじゃんじゃん電車がやってくる。次から次にやってくるので撮っていて飽きないが、1つの不安が・・・それは「並行電車のか被り」である。そう、本数が多いと言うこと=反対方向へ走る内回り電車や並行する京浜東北線の電車が本命の外回り電車に被ってしまい、見えなくなってしまう危険性が相当に高い、と言うことである。事実、撮影しているとかなりの確立で他の電車が被る。カッコイイ構図で離合でもしてくれればいいが、たいていはそうはいかない。なんてことを考えながら何本も撮っていたらそろそろ75Gの時間が迫ってきた。すると・・・75Gの3本くらい前の電車から見事に目の前で内外の山手線が被り始めるではないか。「やばい、これはやばい・・・」と不安にかられるうちに75Gが前駅の上野を出るヘッドライドが見えた。「あ、リラックマだ!!」まずは、予想通り75Gにリラックマが充当されていることは確認できた。まずは一安心である。しかし・・・リラックマが近づいてくる、と思った瞬間、ファインダーに飛び込んできたのは「被りだぁぁぁぁ!!!」内回り電車が上野に向けて御徒町を発車、「うわ、どうしよう!!」と思っているうちにもリラックマ545編成の75Gは近づいてくる。「もう撮るしかない・・・」シャッターを切ることだけが精一杯で、もう被っているのか、かわしているのかも分からないがとにかく撮った。通過後、プレビューを確認する間もなく、とにかくこのリラックマに乗車する。車内で恐る恐るプレビューボタンを押すと・・・「あ、何とかクリアしている」と一安心。間一髪のタイミングでリラックマ編成を隠すことなく走り去る内回り電車の最後尾が写り込んでいた。「よかった−」と、感動する間もなく、1駅目の秋葉原で下車、前述の8/13の撮影と同じ理由で秋葉原から中央・総武線に乗り換え、代々木へショートカットしリラックマを先回り。
 代々木駅でも列車本数の条件は変わらず、被りが相当な確立・・・れも先ほどと同様にリラックマ75Gの3本前から完全に被り始め、「もうダメだろう」と。構えているホームに内回りが到着、ドアが閉まるチャイムが鳴り始めた頃、リラックマのヘッドライトが・・・・・「またこのパターンかぁぁぁぁ」リラックマが近づく。手前の電車のドアが閉まる。リラックマがもっと近づく。手前の電車が動き始める。リラックマがまもなくシャッター位置に入る。手前の電車が自分の真横を通り過ぎていく・・・もうだめだ。またやけくそのシャッターである。とにかく撮る。撮っている途中に手前の内回りがリラックマの姿を隠していくのが確認できたが、とにかく撮る。そして撮った後は確認する間もなく再び中央・総武緩行線へダッシュ。最後の大崎行きを撮るための先回り移動である。移動電車に乗車後、本当に危機一髪だったことをプレビュー画面で確認する。「ああ怖い・・・」。程なく電車は再び秋葉原へ。
 最後の75Gを撮るために秋葉原のホーム先端に陣取る。今度は「山手線」表示ではなく、「大崎行」のレアな表示の山手外回りの撮影に気合いが入る。今度は被りは脅かされることなく、大崎行きのリラックマ75Gを撮影、そのまま75G リラックマの最後尾11号車に乗車して大崎まで移動となる。
75G−外回り875G @代々木駅
御徒町で775G撮影後、秋葉原から中央総武緩行線でショートカット。代々木駅先端で25‰を登ってくるリラックマを捕獲、5発目。

左の写真撮影直後は・・・「被り直前!!」
代々木で左のショットをしとめた瞬間、ファインダーに飛び込んできたのは内回り電車。モロ被りを寸前でかわした写真なのです(汗)
75G−外回り775G @御徒町駅
予想的中、75Gに充当され、アメ横上を通ってカーブを描いてくるクマを捕獲、4発目。もう少しで内回り電車に被るところでした・・・

75G−外回り875G @秋葉原駅
いよいよラスト1周、レアな「大崎表示」のリラックマを捕獲、6発目。最後の3日間は連日「朝・夕だけ」「お昼寝」運用でした。
5.楽しい時間をありがとう・リラックマの入庫を見送る
 大崎までのしばしの間、車内のスナップを撮影して過ごす。通常なら大崎止めの電車のため、乗客はだんだん減っていくのが通常であるが、今日は違う。なぜか大崎に近づくにつれて乗客が増えていく・・・大崎に行く人がこんなにいるはずは・・・そう、乗ってくるのは皆、リラックマ目当て。いよいよ大崎到着「この電車は車庫へ入りまーす。降りてくださーい」ホームはリラックマを見送るギャラリーの人・人・人!!!いよいよ大崎から車庫へ入庫を見送る。相当な人たちが手を振る、写真を撮る。ゆっくりと車庫線へと引き上げていく、だんだん小さくなっていくリラックマ電車を見ながら「8月16日、明日までなんだな」としみじみ思う。たった2日間、それも夕方と朝だけの2時間ずつ、合わせて4時間だけのお付き合いだったのに、なんだかとてもその時間が深かったように感じる。
 こうして駅長の「みどりのリラックマ山手線」捕獲劇は幕を閉じ、東京駅から快速アクティーに乗って、大垣まで7時間の在来線の旅が始まる。リラックマの余韻を残しながら、東海道を下った駅長であった。
■終着、大崎駅に到着です
875G、終着の大崎駅に到着。車内は乗客が降りるとリラックマの広告が一層際だってる目立つ。ホームには多くの人が・・・

■この電車は車庫に入りまーす!!!
名残惜しい人であふれる大崎駅4番線ホーム。車掌さんが何度も「車庫へ入ります、ご乗車できません」とアナウンス。
■また おあいしましょう BY リラックマ
戸袋窓からのぞくリラックマ・コリラックマ・キイロイトリ。「またおあいしましょう」と、メッセージを送っているようだ。

■いよいよ回送表示になり入庫間近
エンド交換を済ませ、行先表示も「大崎」から「回送」に変わり、いよいよねぐらである東京車両センターへ入庫する。
■545編成「リラックマ」入庫
大崎駅4番線から引き上げていく545編成。リラックマたちと私たちの思い出を乗せた電車が車庫へと引き上げていく。

■リラックマたち3人がお見送り
ゆっくりと東京車両センターへと引き上げていく545編成の最後部にはリラックマたち3人の顔が・・・名残を惜しんでいるようにも見える。
 ちなみに後で分かったことだが、運行最終日とされていた8月16日は545編成は運用につかなかったようで、事実上、8月15日が最終運行日となったとのこと。「ありがとう、みどりのリラックマ山手線」「楽しい時間をありがとう」

■リラックマ電車の車内&ボディスナップから
リラックマ電車となった545編成は、11両編成全ての内外にリラックマをあしらった企画トレイン。ドア上のモニターではリラックマ劇場が放映され、車内の広告は全てリラックマ。車両によってリラックマ車両、コリラックマ車両、キイロイトリ車両があり、さらに10号車は「リラックマ10周年」とかけて、スペシャル装飾になった「Special thanks !!」仕様となっている。また、ボディにも様々な種類のラッピングが施された。
まさに「リラックマがみどりの山手線をジャックします!!」だ。
と言うことで、大変盛り上がりを見せた「みどりのリラックマ山手線」でした。
今後の運転にも期待ですね。11周年は11号車かな(笑)
 写真は全て 美濃本郷駅長撮影

さて、次回以降も様々な企画を予定していますので引き続きご覧下さい。ぜひお楽しみに。
なお、企画のご要望等ありましたらお知らせ下さい。


■復活ラビットカーを貸切運転! 「美濃本郷STATION号」運転の軌跡


 
運転ドキュメンタリーは こちらへアクセス 
 「貸切ラビット 運転の軌跡」/
http://www.h2.dion.ne.jp/~m.hongo/minohongo-rabbit.html


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